Honingホーニング加工とは

ホーニング加工の特長

※写真1

ホーニング加工とは、大量の研削油を流しながら複数個の砥石の付いた工具を用いてパイプ等の製品内径を回転と上下運動により研磨する加工方法を指します。加工時に使用する複数個の砥石は、円筒状の補冶具(油圧式・機械式・手動式)により外向きに力が加えられ、パイプ内径に押し付けることで研磨していきます。この部分をヘッド(※写真1)といいます。ホーニング加工によって、加工面には砥石の複合運動による細やかな網状の筋ができ、最終的に内径寸法を指定の公差内に入れることで、真円度と粗さレベルを向上させ、シリンダーチューブ・金型の内径を精密に仕上げることが可能です。

なぜ必要なの?

  • ・表面の精度を高め機械摺動面の摺動性を高めるため
  • ・加工面に細やかな網目をつけ、潤滑油を保持させることで低摩擦での摺動が可能となり、機械寿命も延びる

ホーニング加工をすることで加工面には細かな網状の筋(クロスハッチ)ができます。これにより、摺動(しゅうどう)部であれば、この網目が潤滑油を保持し、低摩擦を実現します。これは油圧シリンダーにおいては精度と耐久性を向上させるために欠かせないものなのです。他にも、ディーゼルエンジンなどでは、燃費の向上や環境負荷の低減に貢献するという理由で同加工が注目されています。

昌富のホーニング加工

昌富では創業当時からホーニング加工を生業としており、その技術の歴史は50年以上に及びます。 砥石面の回転運動と垂直(または水平)の往復運動の組み合わせのシンプルな加工方法ながら、実は奥深い加工でもあります。パイプは丸く見えても完全な円ではなく、その歪み一つで精度に影響が出ますし、表面を研磨すれば金属は熱を持ち膨張・変形するので、その度合いを測りながら精度を高めていくには、経験と熟練の技を要します。ニッチな業界ではありますが、弊社の製品が用いられる「空圧・油圧シリンダー」は世界中の工場の生産ラインの機械に組み込まれ、工場の自動化(ファクトリーオートメーション:FA)・省力化に貢献しています。 人口減少や産業構造の変化により今後ますます注目され、加熱していくであろう世界の省力化・FA化を支える、根幹の技術の一つでもあるのです。

実際の加工設備・能力

昌富では、国内でも数台しかない800Φ以上も加工が可能なジャンボホーニングマシンに加え、縦型ホーニング機、横型ホーニング機、小径ホーニング機、外径ホーニング機など多数のホーニング加工機を保有しています。その規模は国内最大級を誇っています。加工可能内径は最小15Φ~最大800Φ以上と、幅広いサイズに対応しています。また、ホーニング加工に付随する機械加工(切断・NC旋盤・複合加工)も対応しています。

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